COMITIA 116
「Lexicography 101」
- 2016/5/5 コミティア116 さ22a
- 新刊『グルメな辞書』
- B6判・本文216ページ・1000円
- 作 西練馬(@nishinerima)
- 装画 見富拓哉(@kemhok)
- 校閲 ながさわ(@kaichosanEX)
〈新明解国語辞典〉という辞書を知っていますか?
「変な辞書でしょ」
「辞書のくせに食べものに「おいしい」とか書いてる」
「好みが白身魚に偏ってるんでしょ」
「『新解さんの謎』で読んだ」
こんなイメージをお持ちかもしれません。
しかしそのイメージが、
ただの〝怪しい伝説〟に過ぎないとしたら?
本書『グルメな辞書』では、4章に分けて、
「『新解さん』は美食で、白身好きの、変な辞書」
という定説に挑みます。
Ⅰ章 グルメな辞書たち
まずは、「新解さん」がほんとうに美食家なのか、現行の辞書を徹底調査。
誰もが知る〈広辞苑〉とそのライバル、最大の国語辞書〈日本国語大辞典〉、〈新明解国語辞典〉をはじめとする小型の国語辞書を見渡し、どの辞書が何を「おいしい」としているのか、隅々まで調べつくします。
最も「美味」と書きがちな国語辞書は果たして……!?
Ⅱ章 魚食の辞書たち
続けて、「『新解さん』は白身が好き」という〝噂〟を検証します。
「複数の辞書で『美味』な魚を調べあげる」「辞書の中に住む数百種の魚を赤身・白身に分類する」など、著者自身「誰が得するんだこれ……」と疑いながら研究を進めていった結果、意外な真相が明らかに!?
Ⅲ章 ことばの美味
少し目先を変えて、国語辞書の系譜を辿っていきます。
「新解さん」の先祖、また先祖、そのまた先祖……と遡り、果ては日本で初めての近代的国語辞書まで。
さらに、調査は海を渡ってアメリカへ……!?
Ⅳ章 「美味」礼讃
終章では、3章にまたがる調査を総括し「国語辞書の美食」の是非を問います。
何故、「グルメな辞書」が笑いを誘うのか、
何故、「グルメな辞書」が生まれてきたのか、
その答えがいま、すべて明らかに……!(たぶん)
『グルメな辞書』
2016年5月5日発売。
コミティア116では忘れずに
さ23b Lexicography 101
にお立ち寄りください。
(立ち読みもできます!)
Q. 『グルメな辞書』は「食べものの辞典」ですか?
A. 残念ながら、どれそれがおいしい、と食べものの味を書く辞典ではありません。
……でも、本書を読めば、普段何気なく「おいしい」と感じている食べものに対する見方が変わるかもしれません(少しでも存在する可能性は否定しないスタイル)。
Q. 前々回のコミティアで『グルメな辞書(前編)』を買ったのですが、これは「後編」ですか?
A. お買い上げありがとうございます!
本書は後編ではなく、前回のぶんまで再録した、いわば「完全版」になりますことをご了承願います。
ただし、前回収録した部分でも、加筆修正を行っております。「前編」をお楽しみいただけたならきっと本書もご期待に添えることと思います。
Q. コミティアに行けないのですが、通販などはありますか?
A. 一旦コミティアが終わってから決定しようと思いますが、検討しております。
(「前編」のときのようにウッカリ完売してしまった際には改めて増刷をご要望くださいますと幸いです。)
以上、よろしくお願いいたします。
西練馬