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『悩み別にみる 辞書の選び方』

著  西練馬(@nishinerima
題字 ながまき (@sigurepunch008)
校閲 ながさわ (@kaichosanEX四次元ことばブログ)
B5ヨコ・本文28ページ
イベント販売価格500円/店舗委託販売価格600円

2024年2月、本書の「補遺ペーパー」を発行いたしました。
下記noteにて無料でお読みいただけます。

『悩み別にみる 辞書の選び方』補遺

  • 初売:2018/11/25 コミティア126 J59b「Lexicography 101」【終了】

2024年2月現在、『悩み別にみる 辞書の選び方』は以下の店舗にてお取り扱いいただいています。
通販もあります。

 

 

 

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以下は取扱終了です。

 


本書「はじめに」より

本書は、〝使える〟辞書を探していただくためのガイドブックです。

辞書を案内する切り口は「悩み別」。

「漢字の書き分けで迷ったら」「表現の使い分けで困ったら」など、日々発生することばの悩みに応じて、状況別に役立つ辞書を挙げてみました。辞書の枠にとどまらない資料も一部紹介しています。なお、取り扱った辞書は手の届きやすい価格帯のものを選びました(多少高額な辞書も含まれてはいますが)。

いまから辞書を買おうと意気込む奇特な方はもちろん、手持ちの辞書やせっかくスマホに入れた辞書アプリが使いこなせていない、という自覚症状のある方や、バズっていたから手を出してみたあの辞書が本棚でホコリを被っていることを内心後ろめたく感じている方も、辞書のすぐれた使い手になるヒントを本書で見つけていただけると思います。

本書がみなさまのよりよい辞書利用の助けとなりますように。


目次・内容見本

○表記 漢字の書き分けに迷ったときの辞書
〈現国例〉/〈三国〉/ 各種表記ガイドについて
○使い分け 文脈にふさわしいことばで悩んだときの辞書
〈日新〉/〈類例解〉/〈表現類語〉
○語彙力 多彩な表現を求めるときの辞書
〈講談社類語〉/〈類語類句〉/〈明鏡ことわざ〉/
〈現古類〉/デジタル辞書の高度な検索
○結びつき ことばのつながりに困ったときの辞書
〈てにをは辞典〉/日本語の実例にあたれる資料

○語釈の比較・検討
【可愛い】中型以上の国語辞書
【生きる】高校生向け国語辞書
【生きる】用例検索


紹介している辞書と資料

本書では、「漢字の書き分けに迷ったときの辞書」「文脈にふさわしいことばで悩んだときの辞書」「多彩な表現を求めるときの辞書」「ことばのつながりに困ったときの辞書」という4つの場面に基づいて、それぞれの悩み解消に役立つ辞書を紹介しています。

○表記 漢字の書き分けに迷ったときの辞書

エアコンは「効く」だっけ、いや「利く」かも……?

文字を変換していて、似たような意味のどの漢字を選ぶべきか首をひねることがあります。こういった二択(あるいは三択、四択……)には、実は正解がなくどれを選んでもかまわないケースも少なくありません。けれど「そうは言ったって、世間的に〝普通な〟書き方から外れたくたい」という不安も、よくわかります。

そんな場面で漢字の使い方を教えてくれたり、あるいは漢字よりも平仮名がふさわしい語を適切に指南してくれたりと、ことばの書き表し方を導いてくれるおすすめの辞書がこちら。(本文より)

〈現代国語例解辞典 第5版〉

 

〈三省堂国語辞典 第7版〉

 

〈記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集〉

 

○使い分け 文脈にふさわしいことばで悩んだときの辞書

どうもことばの理解があやふやで、違いが曖昧になる……いや、理解が曖昧で、違いがあやふやに……? ことばの使い分けに迷ったら、頼れるのはやっぱり辞書のはず。

ところが類語辞書だと語釈がなかったり、あっても貧弱な場合も多く、用法の勘所までは掴みにくいことがあります。国語辞書で使い分けを調べるには各項目の語釈を比べて自分で使い分けを見極めなくてはいけません。手間がかかるのはともかく、中には項目同士を比較しても差異のはっきりしない辞書も。

ですが、世の中には使い分けに強い類語辞書・国語辞書があります。本項で紹介する辞書を備えておけば、類語をさばく強力な味方になるでしょう。(本文より)

〈小学館日本語新辞典〉

 

〈使い方の分かる類語例解辞典〉

 

〈表現類語辞典 新装版〉

 

○語彙力 多彩な表現を求めるときの辞書

書いた文章を読み返すと同じ語句が何度も出てくる。イメージにぴったりのことばが思い浮かばなくてもやもやする。言い回しがどうにも幼稚でもっと箔のある表現に置き換えたい……。

現代人の慢性的な語彙力不足によく効く辞書があります。描写のバリエーションを豊かにしてくれたり、かっこいい故事成語を教えてくれたりと、大いに活躍すること間違いなし。

辞書の力を借りて、より精密な、より趣のある、そしてより美しい文章表現の世界を切り開きましょう。おまけに、表現を扱う辞書の中にはインスピレーションを与えてくれるものだってあるのです。(本文より)

〈講談社類語辞典〉

 

〈文章表現のための類語類句辞典〉

 

 

〈明鏡ことわざ成句使い方辞典〉

 


〈現代語古語類語辞典〉

 

物書堂 「大辞林」アプリ ほか

ロゴヴィスタ 「岩波国語辞典 第七版新版」アプリ 、「広辞苑」アプリ ほか

 

○結びつき ことばのつながりに困ったときの辞書

自分の書いた文章の感想を誰かに言ってもらうのは嬉しいものです。まさに心から歓喜の声を……いや、声を上げるとは限らない。心から歓喜をする……ここは「する」じゃないのがいいな。歓喜が出る、歓喜が始まる……うーん。

そうだ、どんな語が接続するかを調べるには国語辞書の用例を見よう、と引いてみても「歓喜の声」や「歓喜して」があればいい方で、場合によっては例文自体が載っていません。「歓喜」を使った質のいい実例がたくさん必要なのに、万事休す。そんな窮地を救ってくれる辞書と資料があります。ことばの結びつき(コロケーション)を探ってみれば、その語の性格が掴め、より優れた表現を生み出すことにもつながりそうです。(本文より)


てにをは辞典

「NLB」
http://nlb.ninjal.ac.jp/

「日本語用例検索」
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~tanomura/kwic/aozora/

「帝国議会会議録検索システム」
http://teikokugikai-i.ndl.go.jp/

「国会会議録検索システム」
http://kokkai.ndl.go.jp/

「神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ【新聞記事文庫】」
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/

 

上記の辞書がどのように優れており、どのように使うと有効なのか?
それは本書『悩み別にみる 辞書の選び方』をお読みください(または、ご自身でそれぞれの辞書をお使いになってお確かめください)。


 

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